家庭教育によって、子どもは伸びます。
あらゆる情報が入ってくる今、その情報のために、人と比べてしまうことが多くなります。
しっかりと家庭の教育方針をたて、情報に惑わされることなく、子どもを伸び伸びと育てることが大事だと思います。
よその子どもさんと成長を比べて焦ったり、高額なおもちゃや教材を買ったり、たくさんのお稽古事をさせてしまいやすいです。
本当に自分の子どもにとって合うのかどうか、必要なのかどうかを察知してあげるのが、親の役目です。
私が勤めていた幼児教室でも、長くやっている音楽教室でも、イヤイヤ来ている子はいっぱい。
教室の入り口で、ひっくり返って泣いているけど、お母さんは叱りながら子どもさんを教室に押し込んで、私たちに預けて行かれます。
こちらはお預かりした以上、お任せいただきますが、こういう場合は、その子どもさんが伸びるということは、ほとんどないと言っていいと思います。
お稽古事をするのには、どんな小さな子どもさんでも、 行きたいか、行きたくないかをちゃんと聞いてあげて、それから楽しく通えそうなものにしてあげると、興味があるかどうか、素質があるかどうかも、だんだんとわかるようになると思っています。
好きなことであれば、嫌がらずに、子どもはそこへ行きますし、学びます。
大人のこととして考えれば、いくら良いと言われていることであっても、行った場所の雰囲気がなんとなく自分には合わない、やっぱり興味をもてないなどを感じたら、無理していくようなことはありません。
子どもは自分で判断できませんが、親が日頃から子どもの様子を観察していれば、その場所が合うかどうかもわかると思うのです。
とは言え、何かをさせたいのであれば、普段から、なんでも好奇心をもって、物事に集中できるようにしてあげれば、親のさせたいお稽古事にも誘導することができるのではないでしょうか。
たくさんの習い事がほぼ成功したと考えられる例
小さい頃から、次々とたくさんの習い事をして、中学生になった子どもさんがいます。
お母さん曰く、
「いろいろな人から、鬼のような母だと言われるのですが、子どもがやめたいと言わないし、やりたいと言うのです・・」
お母さんは、まるでマネージャーさんのように子どもさんのタイムスケジュールを考え、管理していらっしゃいました。一日の中に、何時から何時まで、これをやり、ちゃんと休憩時間や遊びの時間もその中に組み込んでいます。
それぞれに発表会があったり、検定試験があったり、旅行の日程にあわせて、期限、目標を持って、一つ一つのお稽古事を消化させていく。
子どもさんも、たくさんのお稽古事があったとしても、小さい時からそういった生活が習慣になっているわけです。メリハリのある、けじめのある、気持ちの切り替えスイッチもスムーズ
お母さんは、「どれも中途半端かもしれないけど・・」とおっしゃっていますが、結果的に、このたくさんのお稽古ごと、中学生になれば、どれも形となってちゃんと身につけられています。
結局、少しずついろいろと学んでいるうちに、何をやってもコツを掴むのがうまくなった、ということだと、私は思っています。
☆ 家庭でできること
できる限りの規則正しい生活・・何曜日には何をする、毎日、この時間にこれをする。といった感じに家での時間割を作って、子どもに習慣づけること。
ピアノの練習時間は、毎日何時から何時までを作ってください。特別な用事がある日以外はその時間帯がきたら、たとえ15分でもピアノの前に座る習慣をつけて欲しいと思います。習慣化すれば、子どもは自発的にやってくれます。
勉強も同じですし、他のお稽古ごとにも応用させてください。