エレクトーンは、両足を使います。まだ、背の低い小さな子どもさんは、椅子に座って、弾くと足が届きません。導入の段階では、両手だけでの曲を弾きますが、子どもたちは足鍵盤を弾くことに好奇心がいっぱいです。エレクトーンとピアノの違いといえば、何といったて、その足鍵盤(ベース)があることです。
昔なら、小さい子どもはエレクトーンは立って弾く・・というのが普通でした。小柄な子どもさんはいつまでも椅子に座って弾けなくて、右足は床に置いたままで、左足だけ鍵盤を弾くという具合で、音の強弱をつけるエクスプレッションペダルを使うことは不可能でした。
そして、今や補助のペダル、ベースを使うことは、当たり前になりました。体を安定させるためにも、必需品になったといえます。コンクールでも、足は補助付きでスイスイと滑らかに演奏されるちびっ子ちゃんたち。いつの頃からか、グレードの試験の時に、補助のペダルやベースを使うかどうか確認しながら、取り付けたり、外したりも、試験官の業務の一つでもありました。
私の子どもの頃のヤマハの幼児科から一緒でヤマハの講師になった親友がいますが、ある日、私に補助のペダルをくれました。「いらなくなれば、次に使いたい人に譲っていくのも当たり前になっているんだよ・・。生徒さんに使って〜」と言って、渡されました。
その時は、すぐに必要ありませんでしたが、家に帰って、ELSー02Cに取りつけて試そうとしてみました。ところが残念なことに合いませんでした。後で、楽器店の方にお聞きすると、微妙にサイズが違うとのことだったのです。機種によっては合わない場合もあるということは、知っておかないといけませんね。
でも、それからしばらくして、出張で小さい子どもさんのエレクトーンの個人指導をすることになりました。ご兄弟三人がいずれ練習されるということもあり、補助のベースはすぐにご購入いただきました。そして、エクスプレッションペダルの補助はそのお友達から回って来たものを使っていただくことにしました。ELBー01(mini) の機種にはぴったりと合いました。
もちろん、三人の子どもさんが練習に使われて、この数年で三人とも、とっても上手にエレクトーンを弾かれるようになりました。そして、一番上のお姉ちゃんは5年生になったので、今はもう取り外して弾けるようになりました。あとのもう二人は、まだまだ補助はいるので、来月の発表会でのステージ演奏の際は、補助のペダルとベースをご用意いただくようにお願いしています。