雪も時々散らついて、寒くなりました。
「たきび」という童謡がありますが、この頃の子どもたちは、このお歌を知っているのでしょうか?
私が子どもの頃はこの時期に家の近くで焚き火をしていましたが、最近、身近なところで、焚き火などしたことがないし、見たこともありません。冬の風物詩ともいえますし、冬になると、「たきび」の歌も思い起こされます。現代の住宅事情もあって、火災も心配、煙が出るとクレームにもなるし、子どもにとっても大変危険なものということから少なくなっているのでしょう。昔は、この年明けに小学校で “とんど焼き“ をしていましたが、それもあまり聞きません。地方では、まだまだ焚き火をしていると思いますが、落ち葉もゴミ袋に入れて燃えるゴミとして出すのが、普通になっています。学校でのキャンプファイヤーや、キャンプによく行かれるご家庭の子どもさんがよく知っているぐらいかもしれません。
なぜ、このようなことを考えたかと言いますと、NHKで「魂のタキ火」という番組があるのを知りました。私が観たのは1時間ずっと焚き火の炎の映像のみのものです。最初は、この映像の良さがわかりませんでした。そうしているうちに、焚き火に当たっている感覚になり、熱を感じ、体が温かくなる感じがしました。炎をじっと見ていると、体だけでなく心も温まり、癒されていく不思議な感触を受けました。
この炎の映像で流れてくる音といえば、パチパチと燃えていく音とバックに静かな音楽。ドビュッシーの”夢“のピアノの音色から始まり、ギター、オーケストラサウンドなどの音楽が流れていました。初めは焚き火と音楽が意外だと思いましたが、素晴らしい組み合わせでした。“主役は炎とあなた。心行くまで炎の揺らめきを眺め、日々抱えている憂い、不安から自由になってください”とありました。今では、焚き火を体験するということはほとんどありません。タイトルどおり「魂のタキ火」感動しました。